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行くのか武蔵  好村兼一著 [本]

 宮本武蔵の研究が近頃かなり進んできているようです。その一人魚住孝至氏です。著者好村兼一氏は剣道八段の作家で有名ですが、著者も魚住氏の著作を始め古文書を調べ不明な点を創作して、現代の研究成果を活かしかかれたものであり、語り口を養父”宮本無二”の視点で語っています。そのため、宮本武蔵を父親からみてかかれているわけであり、岩流小次郎(吉川英治でいう佐々木小次郎)との立会いを私闘として扱い、養父無二の意趣返しとしています。そのため、小次郎との果し合い以降プッツリと武者修行を止めてしまったとの筋立てです。事実小次郎との立会いを武蔵本人は語っていないからです。吉川”武蔵”と比較すれば、誠にすばらしい優等生の侍であり、芸のみちでも、書、絵画、茶の道、造庭などに造詣が深かったようである。残っている書、画、像などを見ればそのとおりであると思います。この本で興味を持った方は魚住孝至氏の著作をお読みください。


行くのか武蔵

行くのか武蔵

  • 作者: 好村 兼一
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2010/02/11
  • メディア: 単行本





宮本武蔵―「兵法の道」を生きる (岩波新書)

宮本武蔵―「兵法の道」を生きる (岩波新書)

  • 作者: 魚住 孝至
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/12/19
  • メディア: 新書



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「武蔵 円明の光」 好村兼一著 [本]

 行くのか武蔵」の続編。これぞ好村兼一氏が書きたかった、小次郎との一戦からの、その後の”武蔵”です。武芸者といわず「兵法者」である武蔵の面目躍如です。造園、書、絵画、彫像などすばらしい成果を残した武蔵の一面を題材に書かれているわけであるが、養子「三木之助兄弟」はじめ「伊織」について、武蔵がはたした役割とともに作者の仮説が構成されています。都市計画にも才があったようで、城造りどころか街造りにも才能を発揮したことを描いています。確かに作者が書きたかったように晩年の武蔵はすばらしいものを残していたようです。前作を読んだ方はきっとこれも読んでおられるとは思います。こちらのほうが話としては面白いようで・・・。


武蔵 円明の光

武蔵 円明の光

  • 作者: 好村 兼一
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2010/12/21
  • メディア: 単行本



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山岡鉄舟の伝記的小説 「命もいらず 名もいらず」 山本兼一著 [本]


命もいらず名もいらず_(上)幕末篇

命もいらず名もいらず_(上)幕末篇

  • 作者: 山本兼一
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 単行本




命もいらず名もいらず_(下)明治篇

命もいらず名もいらず_(下)明治篇

  • 作者: 山本兼一
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 単行本


悟了同未悟
 『悟了同未悟』は、「ごりょうどうみご」と読む場合が多い。意味は、悟り終わって、未だ悟らずに同じ。活人、達人、そして名人。人生の最高峰である“名人”の境涯を表わす言葉で、平たく言えば「菩薩のようでもあり修羅のようでもあり、俗人からは見通すことが出来ないほど大きい人」と言っても良いだろう。老子の道徳経に「大直若曲、大巧若拙、大弁若訥」という一句がある。読みは「大直は曲の若く、大巧は拙の若く、大弁は訥の若し」。意味は「(愚か者からは)真っ直ぐな人は曲がっているように見え、技量に優れたもの人は不器用に見え、雄弁な者は口下手に見える」と解して良いだろう。偉大な者が偉大に見えるようでは未だ、未熟。賢者が賢者に見えるようでは賢者とまでは言えない。

 山岡鉄舟は剣の修行を通して人間形成をめざし、考えるところあって禅を組む。道場の稽古そのものも禅のこころに適う無心の境地に達すると同時に、座禅の修行をとおして悟道の境地、さらには「悟了同未悟」の悟りを境地を開くことになった。このことによって、自己を殺し、無心の境地にて、慶喜公の意志である江戸城無血開城の突破口を達成することができたのである。

破天荒な人生であった「山岡鉄舟」を知るにはとても良い著作である。

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「お金を銀行に預けるな」勝間和代著 [本]


                       金融リテラシーの基本と実践 光文社新書

小生にとっては今頃読んでいるようでは遅かったのですが、20代、30代の諸君にぜひ一読をお勧めいたします。株式をこれから投資しようとしている方には大変参考になると思います。

タグ:資産運用
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