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山岡鉄舟の伝記的小説 「命もいらず 名もいらず」 山本兼一著 [本]


命もいらず名もいらず_(上)幕末篇

命もいらず名もいらず_(上)幕末篇

  • 作者: 山本兼一
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 単行本




命もいらず名もいらず_(下)明治篇

命もいらず名もいらず_(下)明治篇

  • 作者: 山本兼一
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 単行本


悟了同未悟
 『悟了同未悟』は、「ごりょうどうみご」と読む場合が多い。意味は、悟り終わって、未だ悟らずに同じ。活人、達人、そして名人。人生の最高峰である“名人”の境涯を表わす言葉で、平たく言えば「菩薩のようでもあり修羅のようでもあり、俗人からは見通すことが出来ないほど大きい人」と言っても良いだろう。老子の道徳経に「大直若曲、大巧若拙、大弁若訥」という一句がある。読みは「大直は曲の若く、大巧は拙の若く、大弁は訥の若し」。意味は「(愚か者からは)真っ直ぐな人は曲がっているように見え、技量に優れたもの人は不器用に見え、雄弁な者は口下手に見える」と解して良いだろう。偉大な者が偉大に見えるようでは未だ、未熟。賢者が賢者に見えるようでは賢者とまでは言えない。

 山岡鉄舟は剣の修行を通して人間形成をめざし、考えるところあって禅を組む。道場の稽古そのものも禅のこころに適う無心の境地に達すると同時に、座禅の修行をとおして悟道の境地、さらには「悟了同未悟」の悟りを境地を開くことになった。このことによって、自己を殺し、無心の境地にて、慶喜公の意志である江戸城無血開城の突破口を達成することができたのである。

破天荒な人生であった「山岡鉄舟」を知るにはとても良い著作である。

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